質問の作り方

質問力 http://d.hatena.ne.jp/hyoshiok/20090306#p1

私は参加したシンポジウムや、講演会では可能な限り質問するように心がけています。少なくとも質問を考えながら話を聞くようにしています。
ただ、質問を考えるというのはやっぱりなかなか大変で、最終的に質問としての形にならない事もよくあり、そんな場合、時間が押していれば質問するのは遠慮しちゃいます。

でも、時間が余っているのに誰も質問しないって状況はしばしばあります。そんな時、無理やり質問するためのテンプレというかフレームワークというのを決めています。

具体例を聞く

これは割りとやりやすい。「Aについて具体例があれば聞かせていただけますか」これでOK。
抽象的な話が多いなあとか、成功パターンばかりだなあと感じたらこの質問をするようにしてます。
もっと直球で「失敗例はありますか」「障害となったことはありませんか」と聞くこともある。「事例が少なくて、まだ失敗はないです」と言われることもあるけど、大概、途中の躓きとか、苦労話とかを語ってくれます。

野望を聞く

野望とか、目標とかも質問側としては気楽ですね。答えるほうは大変だと思うけど。
「10年後どうなっているのが理想ですか」「バージョン2を作るとしたら、どんな機能を盛り込みたいか」というパターンもあります。
講演内容や、会場の雰囲気にもよるけど、可能な限りフランクな態度で聞くようにしてます。具体的な数字が知りたいのではなく、その人が目指す未来像を聞きたいので。

はじまり、きっかけを聞く

そもそもなぜそれをやろうとしたのか、興味を持ったのかというのは、大抵本人が言っちゃったりするので、実際にこのパターンを使う事は少ないかも。
でも、本人自身がその興味の対象を当たり前と思い込んでいる場合、その説明がすっ飛ばされるので、その際は有効。

理解したと思ったことを聞く

「aというのは、つまりbなのでしょうか」とか、自分の中で構築されたものを質問として投げかけてみる。
質問の文章を考えるのが難しい。とはいえ、これは会場全員が自明と思っているような内容でも構わないので、とにかく投げてみる。
「その通りです」で終わっちゃうこともあるし、講演では語られなかった補足説明が出たりする。
あと、これやると他の人が質問しやすくなる傾向がある気がする。そんな馬鹿みたいなこと聞いていいんだという雰囲気が作られるのかな。

似たようなものはないか聞く

ある事に興味がある人は、大概の場合、その周辺も調べまくっているので、似たような物、仕組み、人物がいるか聞くと大概答えてくれる。
こちらから「カップラーメンについては分かりましたが、カップ焼きそばについてはどうお考えでしょうか」と、ある程度誘導する場合のが多いかも。
人の前に立ってしゃべる人というのは、大なり小なり、自分の知っていることを伝えるという快感を求めているに決まっているので、クリーンヒットすると止まらなくなる。



もちろん、ちゃんと質問内容が固まっていればそちらを聞きます。上に挙げたのはあくまで、質問が固まりきらなかったときの逃げであって、本当にしたい質問というわけではないので。
失礼な態度かもしれませんが、上記のテンプレで時間稼ぎしつつ本命の質問を練るという事もよくやります。
まあそんなことやっても本命の質問をまとめきれたことは無いんですが。